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株式会社トミーウォーカーの 『シルバーレイン』 参加PCである 五木・萌 のキャラクターブログ。
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Nのために、とか私が書くと意味深に受け取られるかもしれませんが
今回も本の感想文です。


■ Nのために / 湊かなえ


『少女』 と 『贖罪』 をすっ飛ばしていきなり4作目。

だって本屋に無かったんですもの。
前二作も気になるので、いつか読もうと思いますが、とりあえずは本作から。

今回も独白形態。

で、結論から言うと、期待はずれかなぁと。

最初の章で事件のあらましが語られ、
それ以降の章で、4人主人公にそれぞれスポットがあてられて、
4人が本当は誰のために何をしたのか・・・ということが語られるのですが

これ、告白以上に絡み合ってないですよね。

このとき、あの人がこうしなければーとか、そういう奇妙な運命の交差とか
各主人公の本当の気持ちとか、すれ違いとか、隠された人間関係とかが!

・・・全然無い。

そのまま、だらだらその人の背景が語られるだけ。

えー。

勿体無い。

Nのためにってタイトルも名前負けしてます。
そりゃ、全員、それぞれのNのために行動したんだろうけど、
だから何?としか思えず、胸に迫ってこない。

あと、4人の中でも主人公格のは希美でしょうが、問題はその友達の安藤。
この人の事、安藤の章になるまで、ずっと女だと思ってましたよ!
なんですかこれ。

文章力の問題でなく、ミスリードを誘うためだとしたら、
今度はその意味が分からない。

希美の、安藤への恋心的気持ちが事件の骨子になっているとか
そういうストーリーなら男である事を隠すのもいいと思うし
裏にこんな気持ちがあったのだーとかやってもいいんですけど、
そんなわけでもないし。
これなら、最初から男の方が自然だよなぁとか思っちゃいました。

うーん、でも、もしかしたら、ここらへんは私が不感症なのかもしれないです。
読み込む力が無いだけかもしれません。

あ、でも、希美のお母さんが化粧の上から美容液を塗りたくって
顔をぐちゃぐちゃに崩しながら「綺麗にしてないとだめなのー」ってシーンと、
希美の章での、奈央子から希美にドレッサーが届いたシーンはゾクっと来ました。
特に、ドレッサーが届くシーンは、物語中二度目の描写だというのに
一回目とはこれほど趣が違うものかと感心してしまいました。
こういう怖いシーンはすごい上手ですよね。
気持ち悪さがすごい。

告白と比べると、最後はあっさりでしたが。
毒はないけど、独りよがりのまま終わるのは同じ。
やっぱり読後感は悪いという;
これは他の湊作品もそうなんでしょうか。
さっきも言いましたが、こんなこと言いつつ、前二作も読む気満々です。
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